初夏の装いとなって来たこの頃ですね。
ちょうど一年程前、姪が結婚式をあげていないので(叔母がこんな仕事をしているっていうのに..)病床にあった兄にドレス姿を見せてあげようと、家族でウェディング写真を撮ろうという事になりました。
場所は軽井沢の自宅。窓の外はゴルフ場の緑が広がる、借景が素敵な自宅マンション。私とパートナーのカメラマンとでドレス一式と機材一式を担いで新幹線で軽井沢へ。
写真てなんだろう…?写真の持つ意味って何かしら…?家族写真なんて決まった機会がないと撮らないわよね…。なんて、窓の外がどんどん緑に変わっていく時間の中で改めて話し合ったりつぶやいたり…。
通い慣れた軽井沢のモダンな部屋で兄夫婦たちと期待でニコニコの姪と彼氏は待っていてくれました。
その日の写真のコンセプトは『日常の大好きな場所で全員正装』。もちろんドレス姿の姪が、いつもの居心地の良い部屋で特別な1日の家族写真を撮るという趣向です。
ワイワイ言いながら思い思いの場所で装い、お化粧をし、髪を整え…。お互いを褒めながら、笑いながら、時々美しく成長した若いお嫁さん姿の娘を、潤んだ目で見上げながら。
この素晴らしい時間がいつまでも続きますようにと、誰もが心の奥で思いながらそれはそれは綺麗な時間と素晴らしい笑顔を写真に収めました。
いつもの家族の時間、当たり前に笑っていた時間を特別な思いで切り取ることによって改めてお互いを思い合う事ができた瞬間。
この事があってから、私達が今まではお話を頂いてもなかなかしなかった事を考えてみました。ウェディング写真だけでなくご家族の写真撮影もドレスマニアのアトリエで撮れないだろうか?
続く…
デザイナー NAOCO